【代表コラム】イベントの熱狂はどう作る?神戸「紙博」に学ぶ、選ばれるPRの3原則

先日、弊社のPRチームで、手紙社さん主催の“紙とイラストを愛する人のためのフェスティバル”「紙博 in神戸」を訪れました。
会場は、開場直後から驚くほどの熱気に包まれていました。手に取った便箋やマスキングテープを大切そうに選ぶ人々、そして飛ぶように売れていく紙もの雑貨の数々…。
「デジタル全盛の今の時代に、なぜこれほどまでに『紙』が人々を惹きつけるのか?」
その圧倒的な賑わいを目にし、私はイベント企画や地域PRにも通じる「成功の共通項」を確信しました。今回は、現場で感じた「選ばれるプロジェクト」に必要な3つの視点をお伝えします。
あえて主流に逆らう「違和感」を設計する
今は、あらゆる連絡や記録がデジタルで完結する時代です。効率や利便性が最優先される世の中において、「紙」は一見すると不便な存在かもしれません。
しかし、紙博が提示していたのは「手触り」や「インクの匂い」、そして「一枚の紙に想いを込める時間」という、デジタルにはない体験価値でした。
「主流(デジタル)」の中に、あえて「非主流(紙)」という違和感を置く。
このギャップこそが、日常に埋もれない強力なフックとなります。地域PRにおいても、世の中の流行を追うだけでなく、その土地にしかない「時代に逆行するようなこだわり」をあえて強調することが、熱狂的なファンを生むきっかけになるのです。
ペルソナ(誰に届けるか)を極限まで具体化する
紙博の会場を埋め尽くしていたのは、20代〜40代の「可愛いもの・文具好き」な女性たちでした。
驚くべきは、その世界観の徹底ぶりです。WebサイトからSNS、会場の装飾に至るまで、受け取るイメージには一切のブレがありません。
- 「みんな」に届けようとせず、「この価値を愛してくれる人」に向けて100%の熱量を注ぐ
- ターゲットが「これは私のための場所だ」と一瞬で直感できる一貫性を持つ
この「誰に届けるか」の解像度の高さが、高いエンゲージメント(共感)を生む土台となっていました。
「作り手」という究極の理解者と直接触れ合う
単に商品を並べるだけなら、オンラインショップでも事足ります。それでも人々が会場へ足を運ぶのは、そこに「作り手」本人が立ち、自らの言葉で物語を語っているからです。
作品が生まれた背景、こだわりの工程、作り手の熱量。 それらを直接受け取ることで、購買は単なる「消費」から、作り手への「応援」や「交流」へと変わります。
究極の理解者である作り手と、受け手が直接結ばれること。
この温度感のあるコミュニケーションこそが、イベントを単なる催し物から、忘れられない「体験」へと昇華させるのです。
地域のプロジェクトに、この「熱量」を実装するために
今回の「紙博」での考察は、自治体のイベント企画、地域ブランドの立ち上げ、そしてスタートアップの社会実装にも全く同じことが言えます。
「とりあえず広く告知を」 「無難に、失敗しないように」
そんな守りの姿勢からは、人の心を動かす熱狂は生まれません。 大切なのは、「誰のために」「どんな違和感(独自の価値)を」「誰が語るのか」という設計図を、構想段階から描き切ることです。
MUSUBI planningでは、こうした戦略的な視点を持ち、行政や地域、そして事業者の想いを結ぶ伴走支援を行っています。
- 企画しているイベントやプロジェクトに「もう一つの視点」が欲しい
- 地域資源をどうPRすればいいか、戦略から相談したい
- 住民や行政を巻き込むためのストーリーを作りたい
もし、今進めているプロジェクトに停滞感を感じていらっしゃいましたら、ぜひ一度、お話をお聞かせください。皆様の志が、地域の人々の心と正しく結ばれるよう、誠心誠意サポートさせていただきます。
