地方・地域がPRをしようとする時、「とにかく目立たないといけない」と考えていませんか?私のところにも、「お客様を呼び込むために、SNSをバズらせるにはどうすれば良いですか?」とご相談に来られる方がいらっしゃいます。
私には、PRプランナーとして地域企業や自治体の方々と向き合う中で、大切にしている信念があります。それは、「地域でのPRには、都市部の成功事例をそのまま持ち込まない」ということです。大手・大企業のように華やかなトレンドや「バズり」を追うのではなく、地域には地域の「戦い方」がある。そう感じています。
今回は「地域には地域のPRがある」をテーマに、私が日々現場で感じている、本質的にローカルビジネスを後押ししてくれるPRの在り方についてお話します。

1.「凄さ」よりも「らしさ」を伝える
都市部でのPRは、競合他社といかに差別化し、優れたスペック(=機能価値)を提示するかに重きを置くことが多々あります。しかし、地域がアピールすべきはそこではありません。そもそもローカルビジネスがスペックで優位に立とうとしても、大きな組織に勝つのは難しい場合が多いですよね。
ローカルビジネスにおいて有効なのは、スペックよりも「なぜそれをしているのか」という物語を紡ぎ、人の心を動かすことです。
- 土地の歴史:なぜこの場所で?(その事業が始まったきっかけ)
- 人の想い:どうしてそのやり方で?(守り続けているこだわりは何か)
- ここにしかない風景: 地元の人にとっては当たり前でも、外の人には憧れに見える日常。
これらは、数字で測れる「凄さ」ではありません。しかし、「ここにしかないらしさ」こそが、唯一無二のブランドを形作ります。
2.「点」ではなく「面」で捉える
地域のPRは、「商品を作る」「イベントをやる」というだけで完結するものではありません。その裏にある背景、土地柄、受け継がれてきた文化など、地域全体という「面」の中で、その事業がどのような役割を果たしているかを伝えることが重要です。
一社が勝つことをめざすのではなく、そのPRがきっかけで地域全体への関心が高まり、結果として地元の誇りが醸成される。そんな「三方よし」の視点を持つことが、持続可能な地域PRの定石です。
3.「関係性」をデザインする
単なる「派手さ」「面白み」を捉えた発信で情報の拡散(リーチ)だけを目的にすると、結果的に一過性のブームで終わってしまいます。地域のPRにおいて真にめざすべきは、「応援してくれるファン」を増やすことです。
「一度訪れて終わり」ではなく、「またあの人に会いに行きたい」と思ってもらえる関係性の構築
WebツールやSNSは、そのための「入り口」に過ぎません。画面の向こう側にいる一人ひとりと丁寧な対話を重ね、誠実な情報を届け続けることで、強い絆を育んでいく。この泥臭くも温かいプロセスこそが、地域PRの本質だと言えるでしょう。
結びに:地域の伴走者として
「うちの地域には何もない」 「何をアピールすれば良いかわからない」そう仰るクライアント様も少なくありません。しかし、外部の視点から見れば、そこには必ず、磨けば光る原石が眠っています。
地域のPRとは、新しい何かを付け加えることではなく、今そこにある価値を「発見」し、伝わる言葉で「翻訳」して届けることです。
私はこれからも、地域に寄り添うPRプランナーとして、皆様が大切に育ててきたビジネスが持つ「想い」を、必要としている人たちへ届ける架け橋であり続けたいと考えています。

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